不感蒸泄量計算
体重と体温から不感蒸泄量(皮膚や呼吸による目に見えない水分喪失量)を計算します。年齢区分によって計算方法が異なります。
計算結果
結果の解説
参考情報
不感蒸泄量の目安:
- 成人:15 mL/kg/日(皮膚から約600 mL、呼気から約300 mL)
- 小児:25 mL/kg/日
- 乳児:25〜50〜70 mL/kg/日(脱水〜通常〜発熱)
- 新生児:15〜25 mL/kg/日
発熱時:体温が1℃上昇するごとに不感蒸泄量が約15%増加します。
不感蒸泄量について
不感蒸泄とは、発汗以外の皮膚および呼吸による水分喪失のことを指します。この水分喪失は目に見えないため「不感」と呼ばれますが、体内の水分バランスを保つ上で重要な要素です。不感蒸泄量は年齢、体重、体温などによって変動し、特に小児や発熱時には増加します。
成人の場合、通常1日あたり約15 mL/kg(皮膚から約600 mL、呼気から約300 mL)の水分が不感蒸泄として失われます。一方、小児や乳児は体表面積が体重に対して相対的に大きく、新陳代謝も活発なため、成人の2〜3倍の不感蒸泄量があります。
発熱時には体温が1℃上昇するごとに不感蒸泄量が約15%増加するため、特に小児では脱水のリスクが高まります。適切な水分補給計画を立てるためには、不感蒸泄量を正確に把握することが重要です。
不感蒸泄量計算ツールの使い方
第1段階
計算ツールの年齢区分から、患者さんの年齢に合わせて「成人」「小児」「乳児」「新生児」のいずれかを選択します。年齢区分によって不感蒸泄量の基本係数が異なるため、正確な選択が重要です。
第2段階
体重入力欄に患者さんの体重をキログラム単位で入力します。小数点以下一桁まで入力可能ですので、特に新生児や乳児の場合は正確な体重を入力しましょう。
第3段階
体温入力欄に現在の体温を摂氏で入力します。デフォルトでは36.8℃が設定されていますが、発熱がある場合は実測値に変更してください。体温が1℃上昇するごとに不感蒸泄量が約15%増加します。
第4段階
乳児の場合は「状態」を選択できます。通常状態、脱水傾向、発熱のいずれかを選択することで、より正確な計算が可能です。乳児は状態によって不感蒸泄量が大きく変動するためです。
第5段階
「計算する」ボタンをクリックすると、1日あたりの不感蒸泄量と時間あたりの不感蒸泄量が表示されます。計算式と結果の解説も確認できるので、輸液計画や水分補給の参考にしてください。