心電図の心拍数計算
心電図の心拍数とは
心拍数とは、1分間あたりの心室収縮回数を指します。心電図では、QRS波が心室の収縮を表しており、QRS波から次のQRS波までの間隔(RR間隔)を測定することで心拍数を算出できます。通常、心電図の記録紙は25mm/秒の速度で記録され、小さなマス目(1mm)は0.04秒、大きなマス目(5mm)は0.2秒を表します。心拍数の正常範囲は成人で50〜100bpmとされ、100bpm以上は頻脈、50bpm未満は徐脈と判断されます。心拍数は患者の状態を把握する上で重要な指標であり、様々な疾患の診断や治療効果の評価に用いられます。
心電図から心拍数を計算する方法
第1段階
計算方法を選択します。「RR間隔から計算」または「大きなマス目から計算」のいずれかを選びます。RR間隔法はより正確な計算が可能で、大きなマス目法は簡易的な計算に適しています。
第2段階
「RR間隔から計算」を選んだ場合は、心電図上でR波から次のR波までの距離をミリメートル(mm)単位で測定し、その値を入力します。また、記録紙速度(通常は25mm/秒)を確認して選択します。
第3段階
「大きなマス目から計算」を選んだ場合は、R波から次のR波までの間に含まれる大きなマス目(5mm間隔の太線)の数を数えて入力します。この方法では、300÷大きなマス目の数で簡易的に心拍数を求められます。
第4段階
「計算する」ボタンをクリックすると、入力した値に基づいて心拍数が計算されます。結果は拍/分(bpm)で表示され、計算過程も確認できます。
第5段階
計算結果の下部に表示される心拍数の解釈を確認します。「正常心拍数(50-100bpm)」、「頻脈(100bpm以上)」、「徐脈(50bpm未満)」のいずれかが表示され、患者の状態を判断する参考になります。